日本デンソーと富士電機が次世代炭化ケイ素パワー半導体の開発で提携

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デンソーと富士電機は、炭化ケイ素(SiC)をベースにした新しいパワー半導体の製造に注力するため、今後数年間で新たな生産体制を確立すると発表した。デンソーはウエハ基板の生産を担当し、富士電機は炭化珪素半導体の生産を担当する。両社は、愛知県幸田町と三重県安弁市、長野県松本市の工場を増強し、2027年5月から年間31万枚の生産を確保する計画だ。デンソーは特に炭化ケイ素パワー半導体事業の展開による電気自動車部品の省エネルギー化と小型化の推進に力を入れている。また、富士電機は半導体事業においても今後3年間で過去3年間に比べ15%増となる1,800億円の設備投資を計画している。電気自動車や太陽光発電パネルなどの再生可能エネルギー分野の成長に伴い、炭化ケイ素の需要は増加すると予想されています。富士電機の現在のパワー半導体はシリコン材料が主流だが、電気自動車を含む電装品分野では、2023年度には炭化ケイ素製モジュールが売上高の1%を占める。 2026年度までにこの比率を20%まで引き上げる計画だ。